『桜姫東文章』の復活初演は観ている

東京新聞」10/13(木)に、国立劇場開館50周年の記事が出ていた。
……国立劇場は歌舞伎の歴史の中で埋もれてしまった演目や場面の「復活」にも取り組んでいる。「桜姫東文章」のようにその後定着した演目もある。半世紀で約五十本が復活した。
 膨大な文献や資料類から「今に通じる普遍性」「見て楽しいか」などを念頭に選び、職員たちで議論し脚本を練り上げる。散逸した部分などを創作することもあり、演目によっては新作に近くなるという。……
 この国立劇場での『桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)』上演(1967年3月)は、観ている。文化14(1817)年初演以来の、発端「江の島稚児ヶ淵の場」から始まるところが大いなる売りで、後のヒロイン桜姫がその生まれ変わりとなる、海中に身投げする稚児白菊丸を、若き坂東玉三郎が演じているのである。作者大(おお)南北の面目躍如の舞台なのであった。いまいちばん観たい通し狂言ではある。




 http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/kabuki/jp/5/5_04_16.html
 (「歌舞伎への誘い『桜姫東文章』)