演劇のチケット代、そしてケラリーノ・サンドロヴィッチ

東京新聞
 ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが述べるように、たしかに演劇のチケット料金は、「あまりにも高い」という印象をもつ場合が多い。高名な演出家と俳優の組み合わせ、さらに〈立派な〉劇場での公演となれば、1万円を超える事はめずらしくはない。歌舞伎興行に比べれば少額とはいえ、何回も劇場に足を運べる額ではないのである。
 東京両国のシアターΧ(カイ)では、劇場プロデュース公演の「Χ(カイ)レパートリー劇場」のチケット代を、常に1000円に設定している。企画も挑戦的で魅力を感じる。たとえば、9/22(木)〜9/26(月)は、ノルウェーのグルソムヘテン劇団 来日公演、イプセンの遺作『スヴァンヒルド』である。私事都合により観劇できないが、じつに新鮮な試みと感じる。
 http://www.theaterx.jp/16/lineup.php(「Χ(カイ)レパートリー劇場」)
 さてこの演出家の舞台は、1回だけ観ている。2012年2/8東京下北沢本多劇場でM&Oplaysプロデュース公演、福田恆存作『龍を撫でた男』である。わが船橋市出身でいま勢いのある演出家赤堀雅秋が、俳優として出演していたのに気がついた。
 http://simmel20.hatenablog.com/entry/20120209/1328788615(「福田恆存生誕100周年:2012年2/9 」)
 http://simmel20.hatenablog.com/entry/20151015/1444897680(「シアターコクーンで『大逆走』観劇:2015年10/15 」)
 ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出の舞台では、2006年2月のシアターコクーンでの、『労働者M 』の舞台録画DVD(2枚組)を所有しているが、退屈で最後まで観ていない。キャスティングは申し分ない。あるいは傑作なのかもしれない。