透谷忌

 北村透谷が自殺して亡くなったのは、1894(明治27)年5月16日である。昔(1964年6月)東京俳優座劇場で、戯曲『蓬萊曲』の初演を観劇したことがある。狂言師茂山千之丞が主役の柳田素雄を務めた、異色の舞台であった。しかし退屈な展開で、あまり感動させられたという記憶はない。
 透谷は、批評文の「漫罵」が格調ある文体で憤りと悲嘆が表現されていて好きである。「移動の時代」ということばは、今も有効性を喪っていないかもしれない。
 http://www.asahi-net.or.jp/~pb5h-ootk/pages/SAKKA/ki/kitamuratokoku.html(「文学掃苔録:北村透谷」)
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000157/files/46555_28824.html(『青空文庫:北村透谷「漫罵」』)