NHK・BSプレミアム「若冲 いのちのミステリー」視聴

 4/30(土)NHKBSプレミアム放送の「若冲 いのちのミステリー」は、旅人貫地谷しほりさんに案内されながら、伊藤若冲の絵画に込められた想念とメッセージが、それぞれの専門家の解説を交えて読み解かれ、新しい知見を得て面白かった。(なお、貫地谷しほりさん、雀を1匹と言っていたが、むろん1羽、2羽と数える。)
 http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3303/2608072/index.html
     (『ザ・プレミアム「若冲 いのちのミステリー」』)
◯世間的名利を求めず、己の信ずる生き方に徹したところに、仏教修行者と重なるものがある。
◯それぞれが個として主張しながらどこかで共生している動植物への、作者の共感がある。
◯燈籠をも幽霊を幻視して描いているように、原始・古代以来の日本のアニミズムが作品の基底に見られる。
◯「野菜涅槃図」は、「釈迦涅槃図」の構成を借りての、飢饉に苦しめられた人々への保存食の提案ではなかったか。
◯虫や蛙など、同じ高さからの視線で捉えようとしている。
旧約聖書の「創世記」の図柄からも学んでいる。
◯みずからのデッサンで彫り師に作らせた羅漢群には、奇怪さとともにとぼけたユーモアがあり、若冲の童心が感じられる。
 http://simmel20.hatenablog.com/entry/20110706/1309945101
     (「伊藤若冲覚書:2011年7/6」)