ツァイト・フォト・サロンと服部冬樹


 ツァイト・フォト・サロンが昔東京日本橋三越前にあった(現在は京橋)とき、時おり観に立ち寄っていたが、服部冬樹の作品を初めて知ったのも、この写真ギャラリーでであった。その後成増の下田画廊でも大規模な服部冬樹展が催され、「石原悦郎氏によって、写真の見方を学びました」と語った画廊主の下田賢司氏の斡旋で、石原悦郎監修『服部冬樹作品集』(共同文化社)限定300冊中21番を購入することができた。わが所蔵写真集中、最も高価なものである。石原悦郎氏を悼んで今回ひさしぶりに写真を眺めたところ、なんと有名な「90 Minutes JESSICA」の「JESSICAⅡ」の見開きページ両側に蛾の屍骸のシミが濃くできていたのを発見、しばらく落ち込んでしまった。掛け軸と同様、時々虫干しの機会を設ける必要があるのかもしれない。


 作品集本編に、別冊の作品目録と、直筆署名入りオリジナルプリント(300刷中の21)2葉が付いている。この別冊を捲るだけでも十分楽しめるほど壮観である。
(「90 Minutes JESSICA」は、中4葉右3葉。中下1葉〜右3葉が「JESSICA」)
オリジナルプリント「横たわる裸婦」)
 http://www.gaden.jp/info/2008a/080123/0123.htm(「石原悦郎氏、ざくろ京橋店で語る」)
 http://blog.livedoor.jp/tokinowasuremono/archives/52590467.html
  (「ギャラリーときの忘れもの:服部冬樹〜The NUDE写真展より」)
 http://www.zeit-foto.com/(「ZEIT–FOTO SALON」)
 http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20110425/1303717491(「コレクターについて:2011年4/25」)