『横尾忠則遺作集』を眺める

 昔は、寺山修司主宰の劇団天井桟敷の公演ポスターで、そのイラストに馴染んだものである。いま手許には、1968年刊『横尾忠則遺作集』(學藝書林)一冊がある。昭和42(1967 )年6月27日午前0時8分、30歳で永眠したとの〈設定〉でこの〈遺作集〉が上梓されている。パラパラ捲ってみると、当時感じた衝撃は受けないものの、エロスと遊び心充満していて愉しい。横尾忠則氏の世界文化賞受賞を祝したい。