12月の吉高由里子


 吉高由里子の女優デビュー作品(観ていない)の映画監督園 子温氏が、『Quick Japan』(太田出版)117号誌上のインタビューで、女優吉高由里子について語っている。NHK朝ドラ『花子とアン』以外では、こちらは、蜷川幸雄監督の『蛇にピアス』(駄作だ!)と野島伸司脚本のTBS連続ドラマ『ラブシャッフル』(面白かった)しかこの女優の出演作品は観ていないので、とやかく批評できる立場ではないが、興味深く読めた。園監督は、吉高由里子には「奥深い闇みたいなものもあると思うし、壮絶な芝居がうまい人なので、そっちの幅をもっと広げていくと本当の大女優になると思う」とし、
◆—吉高由里子はまだまだ覚醒する?
園:もちろん。そんじょそこらの女優とは器が違うんですよ。器の大きさが違いすぎる。彼女の本当のすごさに、世間はまだ気づいていないんじゃないかなって思うよ。まあ、テレビでそんなことをやったら視聴者はびっくりしちゃうんで、僕としては映画の中で羽ばたいてほしいなと思っている。大衆的な側面はもう十分できあがったから、もっと芸術的な側面で、自由に羽ばたいてもいいんじゃないかなと思いますね。……(同誌p.54)
 なお、『Quick Japan』117号誌には、今度長野市長の父親を支えるため辞めることになったマネージャー加藤久美子さんとの交流が、「二人三脚の足跡」として特集されている。このマネージャーこそ「腹心の友」であることがよくわかる。
 園 子温監督の「大衆的な側面」での魅力は、大晦日NHK紅白歌合戦の司会ぶりに現われるものと期待したい。12/19(金)のNHK「ニュース9」番組中、吉高由里子東洋英和女学院を会場にしたインタビューに応じていた。語ることばに非凡なものを感じた。