日本のaffirmative action

週刊現代』10/11号一流企業における「女性活用」をめぐる記事中の、人材育成会社FeelWorks代表の前田孝雄氏の発言は、日本のaffirmative actionの現状について、門外漢にも興味深い指摘となっている。
……「日本の企業社会は、インフォーマルな部分で組織が回っている面が大きい。管理職には、根回しや接待、社内の派閥などをうまく使うことが求められ、そうした能力は熾烈な出世競争を争う中で育まれてきました。そこへ、組織を動かすトレーニングが足りない女性の抜擢が続くと、組織運営に歪みが出るのは当然です。正論をかざして空回りする女性たちを見た男性たちが『彼女は能力がない』と烙印を押し、彼女たちが管理職に抜擢されることに憎悪を膨らませるという負のスパイラルが起こりかねない。特に数値目標を掲げて女性管理職を急激に増やそうとする会社は危険です。」……(同誌p.53)