ヴェローナ(ベローナ)劇場100周年記念『アイーダ』

 今年は、ヴェローナ(ベローナ)劇場100周年・ヴェルディ生誕200周年にあたり、その記念に今秋オペラ『アイーダ』が東京ドームで上演されるとのことである。チケット料金が、A=8000円〜VVIP=70,000円、いまの身ではもう無理である。
 http://www.veronaaida.jp/(「ヴェローナ(ベローナ)劇場100周年記念『アイーダ』」)
 http://streettheater.hatiju-hatiya.com/theater/verona.html(「ヴェローナのアレーナ」)
アイーダ』は、昔ローマのカラカラ帝浴場跡特設会場で見物したことがある。席じたいもステージから遠く離れていて、鑑賞よりも隣の席のオーストラリア人観光客らと片言の英語で盛り上がったものだった。

 
 1989年12月にアサヒビール創業100周年記念の企画として、「アレーナ・ディ・ヴェローナアイーダ”東京公演」が国立代々木競技場第一体育館で催されている。こちらは、12/8(金)の公演を鑑賞(見物)している。このときは、次の通り。
国王:カルロ・ストリュウリ(バス)
アムネリス:フィオレンツァ・コソット(メゾソプラノ
アイーダ:マリア・キアーラ(ソプラノ)
ラダメス:ニコラ・マルティヌッチ(テノール
アモナズロ:ピエロ・カプッチッリ(バリトン
演出:ジャンフランコ・デ・ボジオ
指揮:ネッロ・サンティ アレーナ・ディ・ヴェローナ管弦楽団・合唱団・バレエ団
 オペラ歌手の岡村喬生氏は、『オペラの時代に』(新潮選書』で、新国立劇場建設に触れて書いている。
……新国立劇場が東京・初台に建とうというとき、客席数千八百では『アイーダ』などのグランド・オペラ上演には狭すぎるというクレームがつきました。確かに『アイーダ』には多数の人、演出によっては象やライオンなどの動物も登場しますから、入場料収入をあげねば採算は難しくなります。しかし、文化に金を出さない日本では不可能だと知りつつも言わせていただくなら、国費の補助があるならば、舞台は大きく客席は少ないという劇場でこそ、すべての観客がスペクタクルの醍醐味をより楽しめるのです。ちなみに貴族たちが楽しんでいた時代のオペラ劇場の舞台はなんと客席の三倍の大きさでした。……(同書p.125)