2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

北海道のクワガタ

津軽海峡渡る鋭い蝶を怖れ 西川徹郎『無灯艦隊』(沖積舍) 佐藤泰志の『海炭市叙景』(小学館文庫)の群像劇の舞台、「海炭市」はむろん虚構の都市であるが、彼の故郷北海道函館あるいはその周辺の町の地誌的記憶が基底にあることはたしかであろう。「黒い…

瓢箪ころころ(葫蘆葫蘆)

(わが所蔵の国産&アフリカ某共和国産の瓢箪) 第43回「毎日出版文化賞」受賞の『瓜と龍蛇』(福音館書店:1989年初版)で、編集委員の一人、大西廣氏(当時ニューヨーク大学教授)は、男が瓢箪で鮎(なまずの古語)を捕えようとするところを描いた、いわゆ…

8月はのう(脳)のう(能)と

昨日6/22は、近隣の津田沼中央総合病院に脳ドックの予約手続きに出かけた。耳の不調は予兆でないらしいにしても、なんらかの警告と個人判断して申し込んだ。この病院では数年前に、なでしこ澤選手と同じ良性発作性頭位目眩症の治療で4日入院、その折に脳MRI…

風の音・人の声

6/11(月)新国立劇場に通じる京王新線初台駅にたどり着くまでに、人身事故による総武快速線のストップで、東西線利用で遠回りを余儀なくされ、難儀をした。そのストレスのためだろう、翌日以降右耳が不調、軽度の突発性の難聴(重度難聴である突発性難聴と…

クサキリ出現

6/10(日)は、東京世田谷区北烏山の専光寺で催された施餓鬼の法会に参列した。専光寺は、浄土宗の寺院で、昭和初期に浅草北松山町より移転して今日に至っている。江戸の浮世絵師喜多川(北川)歌麿の墓があることで知られている。「二河白道(にがびゃくど…

唇はゆりの花:多部未華子の『サロメ』観劇

わたしの恋しい人は 赤銅色に輝き、ひときわ目立つ。 頭は金、純金で 髪はふさふさと、烏の羽のように黒い。 目は水のほとりの鳩 乳で身を洗い、形よく座っている。 頬は香り草の花床、かぐわしく茂っている。 唇はゆりの花、ミルラのしずくを滴らせる。 手…

今年はじめての万馬券

6/10(日)東京競馬場のメーンレース「エプソムカップ(GⅢ)」の3連複の万馬券を的中させた。今年は、はじめてである。1着は、トーセンレーヴ(C.ウィリアムズ)、2着は、ダノンシャーク(福永祐一)で、それぞれ1、2番人気の決着。ところが、3着に入った…

ギリシア悲劇を読む

吉田敦彦学習院大学名誉教授の『ギリシア悲劇を読む—ソポクレス「ピロクテテス」にみる教育劇』(青土社)は、極上とされるワインについての講義を、そのワインを呑みながら拝聴するといった感じで、贅沢なときを過ごせる。この悲劇作品そのものはすでに、岩…

立川談志追悼公演『談志のおもちゃ箱』

芒種のころ梅雨近しを想わせる昨日6/6(水)は、東京新宿シアターモリエールにて、「下町ダニーローズ」公演『談志のおもちゃ箱』を視聴かつ観劇した。はじめは高座での落語、立川志らくの「黄金餅(こがねもち)」前半があり、そして、死の直前貯めたお金を…

津田沼のおいしいパン屋さん

昨日6/4は、徒歩往復7681歩(万歩計による)のところにある、千葉県習志野市津田沼のパン屋=ブーランジェリー(Boulangerie)「UN PONT,UN...Deux(アンポンタン ドゥ)」でパンを購入。この店のことは、某グルメブログで知った。 http://www.upud.co.jp/cg…

貫地谷しほり、宮沢賢治作品を朗読

一昨日6/1(金)は、東京世田谷パブリックシアターにて、シスカンパニー公演、朗読『宮沢賢治が伝えること』を観劇。栗山民也演出で、毎回違う俳優らによって朗読「劇」が演じられる。アナウンサーなどの朗読のプロによるのではなく、宮沢賢治のことばを、俳…

『エリザベート』観劇記

http://simmel20.hatenablog.com/entry/20111215/1323937683(「春野寿美礼さん、杜けあきさん」) 一昨日5/31(木)は、東京皇居前帝劇にて、東宝『エリザベート(Elisabeth)』のマチネー公演を観劇。ハプスブルク帝国悲劇の皇后の栄光と破滅、その魂の彷…