お城の話

東京新聞」7/16紙の記事によると、これまで原爆投下の爆風で吹っ飛んだとされてきた広島城広島市中区)の天守閣は、低階層の柱が破壊されたためみずからの重さ(dead weight)で崩壊した可能性が高いことが、科学的な探索でわかったそうである.目撃者証言では、五層構造の天守閣が、上から三層は原形をとどめたまま崩れていったということだし、被爆後のある写真には天守閣があった場所に瓦礫が残っていることも判明したそうである.そうだったのか。
 かつて広島を訪れたとき、知られた城址(廃城)研究家で、かつて葛飾の職場で同僚だった余湖浩一氏の奨めもあって、広島城を見物したことがある.吹っ飛ばされたとの通説も興味がわくが、やはり事実は正しく記録しておくべきだろう.この夏の終わりに用あって広島を再訪する予定で、すでにホテルも予約済みであるが、いま残暑というより炎暑のなか、街なかにあって案外たどり着かないあの城まで歩くかは未定である.
  http://homepage3.nifty.com/yogokun/ (余湖くんのホームページ)

 名古屋城のような壮大な城もいいが、犬山城(愛知県犬山市)やこの広島城のような、城としては城館より大きいくらいの、瀟洒ともいえる城のほうが味わい深い.
 若きころたった一回だけ旅行したヨーロッパの城では、イタリア・ミラノのスフォルツェスコ城(Castello Sforzesco)が印象に残っている.城はあくまでも要塞であり、戦闘の拠点であるとともにその地を守る空間でもあった、ということを知ることができた.
  http://dramatic-history.com/milano/sforzesco/castello.htm (スフォルツェスコ城)

⦅写真(解像度20%)は、東京文京区春日通りに咲いていたディプラデニア(Dipladenia)、別名マンデビラ(Mandevilla)。小川匡夫氏(全日写連)撮影.⦆